
全て外部に丸投げしない!
それはいわゆる経営戦略そのものなのです。従って経営に直結する部分を外部に丸投げするということは、そのものすべてを外部に委ねてしまうということになるのです。
それは主導権を外部ににぎられるということ。仮に結果が思わしくない場合でも何もいえないことになります。
本来経営戦略は、事業者自らが考え方針を定めるのが鉄則です。その上でデザインなど専門性が必要な局面で依頼することが望ましいのです。
ただし、デザイナーや広告代理店、制作会社などの専門業者へ委託する場合においても、ブランディングの本質を理解しているとは限りませんので、まずは自らがブランディングを理解し、しっかりとした方針を定め、信頼できるパートナーと取り組むことをおすすめします。
甘いコトバに騙されない!
確実に儲かる! 100%成功する!昨今このようなアプローチをおこなうセミナー勧誘などの広告を目にします。それにより売上が上がった、◯◯◯万円達成したなど一度は目にしたことがあると思います。また興味を持つ事業者も少なくないと思います。独自のノウハウがあり、それを叶えられた人もいることでしょう。
このようなアプローチに興味を持った方は、現状に満足されていないのではないでしょうか?
もっと売りたい、もっと集客したい、どうしたら認知してもらえるんだなど、日々悩んでいませんか?また実際にこのようなセミナーに参加された方、アプローチ通り成功されたでしょうか?
参加はしてみたが思うような結果は出ないや、内容が自分に置き換えられない、イマイチよくわからない、肝心な部分は契約しないと教えてくれない、そのためには結構な会費やテキスト購入が必要など、結果諦めたりしてませんか?
商品やサービスを購買や集客につなげるのは、小手先の手法では解決しません。
このようなアプローチに惑わされず、まずは自社の商品やサービスが”売れる”に値するものなのかを見直してください。この商品やサービスは時代やターゲットにフィットしているのか、独自性はあるのか、他より優れているのか、そこにベネフィットはあるのかなど、あらためて整理し調整し、戦略の見直しが必要不可欠です。
そもそもの目的を明確に!
売れる商品にしたい!企業価値を上げたい!など願望は尽きません。重要なのは動機と目的と存在意義。会社は事業は、その商品やサービスは、世の中の何のために存在しているのか。どんなことで、どんな業種で、どんな人たちのために貢献できるのか。それはどんな幸せをあたえられるのかなど”そもそもの動機や目的”を明確にする必要があります。
会社も事業も商品もサービスも、何かしらの動機や目的があってスタートアップさせるはずです。しかしながらそれをビジネスにした場合、あらゆる要素や状況や環境によって、妥協したり、方向性を変えたり、あきらめたりとそもそもの動機や目的がブレて見失うケースが多々あります。
一体なぜ見失うのか。それはスタートアップの段階から明確なコンセプトがなく、しっかりとしたブランディンングができていないからです。そこがないとその時々の状況にあわせ場当たり的になってしまうのです。
ブランディングは、本来の動機や目的を、事業や商品やサービスを通じ、市場やターゲットへどう効果的に伝え、集客や購買につなげ、商品やサービスを利用した人にどんなベネフィットをもたらせられるかといった、一連の仕組みづくりであり、その後のビジネスの主軸であり、方向性そのものなのです。ブレさせないためにもそもそもの目的は明確にしましょう。
目先の数に翻弄されない!
今やSNSは会社や事業、商品やサービスのプロモーションにおいて有効活用すべきツールです。しかし、フォロワー数や動画再生数などを増やすことだけが目的になるや、バズらせるだけためのアイデアに注力するのは本末転倒です。
SNSのプロモーションもブランディングの一貫であります。会社や事業、商品やサービスを広範囲に認知促進させ集客や購買につなげることを目的とします。そのためSNSでのプロモーションをおこなうにせよ、全体のブランディングの根幹となるコンセプトをしっかり導き出した上で、さらに宣伝手法としてSNSを活用する上での戦略を組み立てることが重要です。SNSでの情報発信は性質上わりと頻繁におこなうケースが多いですが、闇雲に情報発信をしても一貫性に欠け、ブランドの浸透を妨げてしまうことにもなるので、いくつかの情報コンテンツを事前に考えておくことが、一貫した情報発信を保ちつつネタギレにもならないポイントです。その上で反応を上げるためのアイデアを導くことが重要です。
SNSもコミュニケーションツールである以上、伝えるだけではダメで、相手の感情にひびかせることができる、刺さる、これがなければ情報はただ通り過ぎていくだけになります。
目をひくために極端ことをやっていたり、みんなで踊っていたり、そんな投稿をよく目にします。それらを否定しませんが、単に反応を上げる、バズらせることだけを目的にせず、根幹となるコンセプトをしっかり導き出した上で、ブランドの一貫生を意識したアイデアを心がけましょう。
弱い地盤に柱は建たない!
ブランディングの必要性を、例えば住宅の建築で例えるならば、それは住宅を建てる場所の地盤や基礎そのものといえるでしょう。住宅の強さは、地盤と基礎で決まるといわれるほど、その強固さが重要です。弱い地盤や基礎に柱を建て、屋根をかぶせたところで、土台となる地盤や基礎が軟弱であれば、あらゆる災でもろくも崩れるでしょう。
そのようにブランディングも同じで、会社や事業、商品やサービスをこれから建てる住宅と例えるならば、その全体のブランディングは地盤や基礎づくりそのものなのです。まずは基礎をしっかり固め、それら全体を支えるための強い柱、営業や宣伝、人材、デザインといった様々な要素の柱を築き、屋根をかぶせてひとつのブランドのカタチをつくり上げるのです。そうすることで一貫性が築けブレのない強いブランドが誕生します。それを世の中や市場へ提案していくことで、徐々にコンセプトが浸透し、ひとつのブランドと認知され、集客や購買につながっていくのです。
それだけブランディングは重要ということ、お分かりいただけたと思います。そこをおろそかにしていると、世の中や市場の変化についていけず、市場のあらゆる災いですぐ揺らいでしまい、都度つど場当たり的な対応を余儀なくされ、どんどんブレていってしまいます。
たまに何もせずともヒット商品や業態を生むケースもあります。しかし流行りや時代の変化は必ずやってくるものであり、何もせず永遠にヒットし続けるのは困難なのです。陰りが訪れる前にしっかりリ・ブランディングし対策しましょう。
AIではなにも解決しない!
今やAIは目覚ましく進化しており、今後益々さまざまな分野で取り入れられ進化を遂げていくことでしょう。デザインの分野でも簡単に宣伝ツールやビジュアル制作、ロゴマークなどがAIでつくれる時代になってます。しかし、会社や事業、商品やサービスのブランディングはAIではできません。ブランディングは単なるデザイン戦略ではなく、企業活動全体の核となるコンセプト設計を導くことから、購買や集客につなげるためのビジネススキーム全体にまで及ぶものだからです。
其の一:全て外部へ丸投げしない!文中にも記していますが、ブランディングは経営戦略そのものであり、ここは事業者自らが脳に汗かき導きだせないと、逆にいえばそこを導きだせないのであれば、事業なんてできないに等しいということです。
ブランディングに必要なデザインにおいても、いくらAIでデザインができるといえども、デザインも全体の核であるコンセプトから、デザインコンセプトや戦略を導き、感情にひびかせることができる、刺さる、デザインが重要なのです。ブランドイメージを浸透させるためのブランドデザイン、購買や集客につなげるための宣伝ツールデザイン、どちらも多くの人たちとデザインを通じ、コミュニケーションが成立しなければなりません。
ブランドのアイデンティティが、視覚的にとどき、心にひびき、刺さるからこそ、必要性と欲求がめばえて購買や集客につながるのです。
市場にあふれるデザインテンプレートや、AIを頼っただけの誰もが思いつくような小手先だけのデザインでは、そこにオリジナリティもなく、アイデンティティもありません。ブランディングやデザインは、安易な発想では絶対に成功はしないでしょう。